Google音声検索にも通じた発音法則―「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」
著者は脳科学者の池谷裕二。「はじめに」と「おわりに」の脳科学から見た言語に関する考察が秀逸。俺がいつまでたっても "R" と "L" を聞き分けられない理由も、韓国人が "ビル" と "ビール" を同じ発音だとか主張する理由も分かった。
生後2日~5日の赤ちゃんでも、正しい母国語と誤った母国語で左脳の反応が違ったとかいう、眉唾ものだけれど、興味深いエピソードも多数。最初と最後の数十ページだけで、目からうろこが足りなくなるくらい、新しい発見があった。
でも、肝心の本文は
ギンミスメデスン→Give me some medicine.
ケナイヘヴスムウワラ→Can I have some water?
ケニュテイカワペクチョ→Can you take our picture?
というふうで、ちょっと残念な感じ。なんだよ、ケナイヘヴスムウワラって。ダサすぎる。こんなんで通じたら誰も苦労しないよという。
まあでも一応念のため、冷やかし半分で、書いているとおりにグーグル音声検索で発音してみたら、なんと全部一発で認識してしまった。つーかお前、昔、俺が "I like you" と言ったら、"I hate you" と認識したくせに、こんなおつむが足りないようなカタカナ英語をなんで認識してるんだよ。まじでアイヘーチュー。
面倒くさいから証拠写真は1枚だけ。
ちなみに自己流で発音した結果↓
なんじゃこりゃ、ひでえ。マジでまじでアイヘーチュー。悔しい。
しかもこの本が凄いのは、単なるフレーズ集というわけじゃなくて、こういうときにはこう発音するというふうに、すべて法則化しているところ。ここは良い意味で科学者っぽい。
カタカナで表記されているのはダサいけれど、通じないより100倍マシ。てか本当に通じるとは思わなかった。義務教育で採用するべきだよ、この本(という月並みな宣伝文句)。
でもやっぱりこれで通じてしまうのは異様に悔しいわ。
アイライキューバットアイヘーチューな、読んで良かったけれど、読みたくなかった1冊。
追記
アイヘーチューと10回言ってから、本を数えると1さちゅ、2さちゅとなってしまうことに気付いた。
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則―ネイティブも驚いた画期的発音術 (ブルーバックス)
- 作者: 池谷裕二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/22
- メディア: 新書
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